平成30年 第79回定例会 代表質問 大畑利明議員
12番、大畑でございます。政策研究グループ「グローカルしそう」を代表して質問をさせていただきます。
大きく2点質問をいたします。
まず最初は、障がい者の就労支援、中でも福祉的就労者の工賃のアップの取り組みについて、質問をしたいと思います。
障がいのある人の自立とか、あるいは社会参加を促進して、障がいの有無にかかわらず、全ての人が誇りを持ってともに生きることができる社会をつくっていくというのが命題でございますが、そのためには、さまざまな取り組みの支援が必要だと考えております。
その中でも、雇用とか就労の支援というのは重要な柱であると考えます。障がいのある人の経済的な自立は、市役所や一般企業などで働く一般雇用の拡大を図ることはもちろんですが、福祉的就労、いわゆる非雇用形態の事業所で働いておられる人たちの工賃のアップという、もう一方の就労支援を推し進める必要もございます。
今日は、この工賃の引き上げについて取り上げさせていただきたいと思います。
御案内のとおり、福祉的就労の多くは、雇用契約のない非雇用の形態で働いておられます。それは、労働法規が適用されませんから、最低賃金の保障もありません。非雇用で働く障がい者の工賃を引き上げるために、それぞれの就労支援事業所では、さまざまな努力がされているところでございますが、兵庫県におけるB型事業所の平成28年度の平均工賃の月額、これは1万4,007円でございます。
そこで、宍粟市内の事業所における工賃の現状、あるいは工賃の引き上げに関する市の施策について伺いたいと思います。
まずは、宍粟市内でこの非雇用の形態で働いておられる人は何人いらっしゃるでしょうか。
それと、県が定めます工賃向上計画というのがございますが、第2次の期間中、平成27年から平成29年が第2次工賃向上計画の期間でございますが、この間の宍粟市内での月額平均工賃は幾らだったでしょうか、お知らせください。
次に、工賃を引き上げるために、それぞれどんなことに取り組んでおられるのかということをお伺いしたいと思います。
市は各事業所へどんな支援をされているのか。あるいは市内の企業や商工会などに何を要請されているのか。行政自らとして、どんな取り組みをされているかなど、現状をお伺いしたいと思います。
三つ目には、取り組みについて、会派から少し提案をさせていただきたいというふうに思うわけですが、障がい者の経済的な自立に向けては、工賃を引き上げるために地域で障がい者を支える仕組みを構築することが非常に重要だと考えておりますし、官民が一体となった取り組みを進めることを求めていきたいと考えます。
そこで、五つの取り組みについて、御提案を申し上げますので、市の考え方をお伺いしたいと思います。
まず、一つは、魅力的な商品開発ですとか、あるいはその商品の市場の開拓、こういうことに対して各事業所への経営改善に向けたアドバイス、あるいは専門家の派遣を行うなど、事業所をサポートする制度を創設する必要があると考えますが、いかがでしょうか。
二つ目には、高年者には、仕事の確保、あるいは生きがいの場ということで、シルバー人材センターが設置されて、その場所を確保したり取り組みを行っておりますが、それと同様に、障がい者の就労支援のための機関でありますとか、あるいは物品などの受注・発注、そういうものも一括で行う共同の受注窓口というものを設置する必要があると思いますが、どのようにお考えでしょうか。
三つ目には、企業への要請でございます。
障がい者雇用や福祉的就労施設へ積極的に仕事を発注されている企業があると思いますが、そういう企業に対する優遇制度を設ける必要があるのではないかと考えます。既に今でも兵庫県では、兵庫障がい者ハート購入企業認定制度というのを設けておりますし、あるいは公共の入札制度の中に価格以外の福祉貢献というものを要素を加えて、そこに加点をしていくという総合評価方式というものがございますが、これについて、福祉的な貢献をする企業に加点をしていくというような総合評価方式を公共入札に導入してはどうかという提案でございます。
四つ目には、農業分野との連携でございます。
高齢化と担い手不足で農業を守る農家も大変今苦慮しているところでございます。そういう農家の農作業の受委託をするとか、あるいは逆に高齢農業者の知識・経験、こういうものを生かして障がい者の働く場をつくるというようなことですね。農業と福祉が連携をして、障がい者の就労を支援する農福連携という取り組みが今全国的に広がっておりますが、こういうものを農業施策として福祉と連携をして進めてはどうかという提案でございます。それについての御見解を伺いたい思います。
五つ目は、行政の努力でございます。
現在もさまざまな取り組みをされていると思いますが、その一つの優先調達について、平成28年度の実績を見せていただきましたが、この中でも役務の提供の割合が全体でおよそ300万円弱の金額にのぼっておりますが、そのうちの13%が役務の提供ということで、非常に少ない数字にとどまっていると思います。
それから、また、物品のほうもふるさと納税の返礼品の対象ということで、その割合が多くを占めております。
実績額、市の行政として施設から優先調達されている額は、それほど増えてないんではないかというふうに私は捉えておりますが、それは後ほど聞かせていただきたいと思いますけども、何が言いたいかと申しますと、市の職員の皆さんがこの法律や制度を御理解いただいて、既に始まっております随意契約による調達実績、こういうものを増やしていく必要があるんではないかというふうに私は考えるわけです。是非組織を挙げての取り組みを進めていただきたいというふうに思います。
以上が1点目でございます。
次に、午前中もございましたが、市の北部地域の活性化について、とりわけ買い物弱者対策、あるいはコミュニティの場づくり、こういうものについて質問したいと思います。
これまで、地域経営の母体を担ってこられたJAという協同組合、あるいは商工会などの経済団体、そういうものが市町合併による行政のスリム化と相まって、その地域での存在感を弱めているというふうに思います。特に、人口の少ない商業圏域における小売店、生活関連サービスというものが減少し続けておりますが、それに加えてAコープの撤退というのは、住民の暮らしに大きな影響や打撃を与えるものと思います。
これに対して何ら対策を打たず、手をこまねいておれば、今後ますます買い物弱者が増えるどころか、若者の流出に歯どめがきかなくなる、過疎化がどんどん進行するということが考えられます。買い物弱者への対策をしっかり行っていくということは、人口流出を食いとめ、地域を暮らしやすくするための重要な施策だというふうに私は捉えております。これらの地域におきます課題解決に向けた検討と実践を早急に進めるべきと考えます。午前中もありましたので、重複を避けますけども、次の点について市長の考えを伺いたいと思います。
一つは、JAさんにもこの地域の協同組合としての役割があると思います。住民の暮らしを守る役割というものが存在すると思います。そういう意味で、今後も北部地域の活性化には積極的にかかわりを持っていただく必要があるというふうに私は考えます。JAに対してそのかかわりをどのように求めていくのか、もう一度市長にお伺いをしたいと思います。
二つ目でございますが、事業環境が非常に厳しいこれら地域について、住民が必要とします小売業、生活関連サービスが失われないようにしていくためには、地域レベルでの住民行政、民間事業所、そういう方々の意思疎通や情報交換が重要になってくるかと思います。午前中も生活拠点づくりの中で検討していきたいというお話がございましたが、そこには是非住民と行政だけではなく、事業所も含めた拠点づくりを検討する組織を立ち上げていただきたいというふうに思います。
全国にはこういうJAの撤退後のまちづくりについてのたくさんの事例がございます。そういうものを研究していただきまして、検討組織の設置を急いでいただきたいというふうに思います。今、一宮、千種ということで、生活拠点の議論が始まっておりますけども、まだまだ波賀は実施の声を聞きませんので、JAの買い物の場所がなくなるという機に早急にこういう検討組織を設置すべきだというふうに私は考えますので、市長の御見解をお伺いしたいと思います。
これで1回目の質問を終わらせていただきます。 ⇒続きはこちらから