令和 3年 第98回定例会 代表質問 大畑利明議員
議長の許可をいただきましたので、代表質問をさせていただきます。
本日は、雇用創生協議会の問題と、新病院建設の2点について質問をいたします。
まず最初に、雇用創生協議会不正受給問題の早期解決を求めます。いわゆる雇用創生協議会問題をめぐっては、2019年11月に不正が発覚し、委託契約は解除され、3,550万円の委託金返還を求められております。その後も加算、延滞金を含め、委託金の未返還状態は続いております。2020年10月、外部の有識者によります検証委員会の答申において、市が事業内容を十分理解し、チェック体制を整えていれば委託金の不正受給を防ぐことができたことから、市に相応の責任があること、市長はトップの責任とは別に協議会を総理し、適切に運営する立場にあったことから、市長とは別に会長としての相応の責任があると厳しく指摘をされております。
また、私は2019年3月7日、この場において、この事業に何らかの問題が生じた場合に、市に責任と補償が及ぶことから、そのことを危惧し、一般質問を行っております。
その際、市長からは、市の役割として、適正な事業推進が図られているかの確認を行うこと、経理に関しても職員を関与させ、しっかりとした会計処理へのチェック体制を整えていくと答弁されております。にもかかわらず、全く履行されていなかったことは公の場における虚偽答弁であります。行政の不作為責任は重大だと思います。
そこで、質問いたしますが、本事案で最も重要なことは委託金の返還です。市長は委託金の返還に関して、市が立て替えることはないと明言されておりますことから、解決策について幾つか質問をさせていただきます。
まず1点目、現在の未返還金額は加算延滞金を含めて幾らになっているのか、お伺いをいたします。
この返還未納額の解決をいつまでに、そして、どのような形で図ろうとされているのか、お伺いをいたします。
時間が経過をすれば、市に責任と補償が及ぶ可能性もあります。まずは、市長及び会長の責任として、返還未納額の解決を行うことが必要ではないでしょうか。
今回の事案の発生の原因の一つとして、私は政策決定プロセスに問題があったというふうに思っております。市が村岡氏から提案を受けてから僅か半月で事業着手、事業の応募に必要な書類は村岡氏が中心に作成したなど、行政としては考えられない意思決定が行われております。
今後は、市政に関する情報は公開し、広く市民の意見を募る、市民の知恵を集める、そういう方法を確立すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。
次に、新病院の問題でございます。
市民の納得のいく公立病院の建設を求めたいと思います。宍粟市の医療体制を構築する上で、公立病院を存続させることは大変重要であります。特に、新型コロナウイルス感染症対策の中で、公立病院が自由な役割を果たしていることがクローズアップされております。現在、宍粟総合病院の建て替え計画が進められておりますが、今なお疑念が拭えず、不満を抱く、半信半疑の市民も数多くあります。
その理由は、まず第1番に、新しく建て替えを予定する土地での問題であります。
整備場所の要望や意見などに十分な議論が尽くされたとは言いがたい中、当初から危惧されております防災面の問題に加え、アクセス道路の整備など、病院の建設費用だけでは済まない新たな財政支出が明らかになったことであります。
さらに、人口減少に歯止めがかからない中、現在しかり、将来にも負担をかけない病院をつくってほしい、あるいは使えるところは使っていこうという若者中心にそのような声も多く存在をいたします。
もう一点は、市民アンケートです。
アンケートでは、24時間の2次救急医療体制で高度な技術や専門性を要する医療を望むという声が最も多くありましたが、どんな病院になるかは西播磨圏域の医療構想会議で調整を行うと、基本構想に明示をされているように、市民に対して意見は聞くが、要望どおりにはならないというふうに市民の意見を切り捨てるなら、不満が増幅するばかりであります。県医療構想を踏まえた議論を進め、それを市民に提案するのが道理であるというふうに思います。
以上のことから、現在の状況は、市民の意見や要望、知恵を集めた市民参画型の政策決定としては不十分だと考えております。市民が納得いく公立病院を建設するために2点質問いたします。
まず1点目は、現在も患者の4分の1程度は宍粟市以外の方が利用されていると思いますが、100億円を超える多額の整備費用を宍粟市民が負担をして立て替えることになります。経済的に厳しい若者、子育て世代、高齢者等々、さらなる負担が重くのしかかると考えますが、どのように捉えておられるでしょうか。
2つ目、新病院検討委員会の検討課題に、最初から整備場所の検討が含まれておりません。基本計画作成に当たっては、市の将来像や病院経営などを踏まえた複数の整備場所の比較検討を課題に加えるようにすべきではないでしょうか。
以上、2点、お伺いをいたします。
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