令和 4年 第105回定例会 代表質問 大畑利明議員

10番、大畑でございます。政策研究グループ「グローカルしそう」を代表して代表質問をさせていただきます。本日、3点の質問をさせていただきます。
 まず最初に、新病院の整備に関してでございますが、今日は中身の問題というよりも、自治基本条例との関連でお伺いをしたいというふうに思っております。
 新病院整備は医療の将来だけの問題ではなくて、今後のまちの在り方にまで影響を与えかねない大事業でございます。人口減少に歯どめが効かない中で124億の巨費を投じる宍粟市始まって以来の大事業です。これに対して現状では、主権者である市民に十分な説明がなされておらず、市民の理解と納得が得られているとは思えません。新しい病院の建設は、将来的にも市民のニーズに応え続ける病院であることが求められる一大プロジェクトですから、将来を担う世代の方々の納得が重要と考えます。
 病院整備の過程で、最も時間をかけて議論すべきなのが基本構想、そして基本計画の段階だと思います。初期投資に係る返済計画、病院経営の収支計画など、幾つのも試算を準備しながら、経済性と持続性の検討が重要だと認識します。そこが不十分なら、経済性が成り立たない病院をつくってしまうことになりますし、また今後の設計あるいは施工の段階で追加変更、追加変更が幾つも出てきて、経費がかさんでしまう可能性があるからです。
 今日は、基本計画の住民説明をしっかり行っていただきたいとの観点から、自治基本条例の基本原則、基本理念に基づく市民の参画、市の説明責任などについて、市長の考えを伺いたいと思います。
 住民自治の憲法とも言うべき宍粟市自治基本条例、この前文にこのように書かれております。「これからのまちづくりには、市民主体の考え方がより強く求められている。そこで大切なのは、市民一人一人がまちづくりの主役であることを自覚」とあります。条文の中に住民のまちづくりへの参画の仕方、その具体的な方法が示されています。残念ながら、基本計画の策定に関しては新病院整備検討委員会の傍聴は5人という制限があり、基本計画に関する住民説明も行われていないのが現状であります。市民がまちづくりに主体的に関わる方法や政策立案、実施評価及び改善の過程において、市民の参画を推進する多様な機会を設けなければならないと規定がありますが、新病院整備に関して住民自治の原則に基づきどのように今後進めようと考えておられるのか、市長にお伺いをいたします。
 二つ目は、幼稚園教育の充実による子育て支援についてでございます。
 幼稚園は、子どもたちが初めに出会う学校です。学校教育法で幼稚園は義務教育の基礎を培うものとして、幼児の健やかな成長のために適切な環境を与え、心身の発達を助長すると子どもの最善の利益についての概念が示されていると思います。幼稚園はかつては小学校区単位に設置をされ、家庭、地域、小学校が緊密な連携のもとで小学校以降の教育とのつながりを重視した支援が行われてきましたが、残念ながら、入園児数の減少が続く中で現在の幼稚園数は市内3園にまで減少しています。しかし、幼稚園への入園児の減少というのは、幼稚園のニーズがなくなっているのではありません。むしろ幼稚園が子どもの成長に対して果たす役割の重要さ、幼稚園教育の再認識、幼小接続を重視した公教育の充実を求める声が多くあるのが現実の姿です。そのため3歳児教育や給食など、幼稚園の環境を整備することによって、幼稚園入園児の確保ができて、子どもの最善の利益はもとより、幼小稚接続による子育て世帯への支援、そして、ひいては移住・定住への足がかりになる可能性を強く感じています。
 そのことから、次の2点について、教育長のお考えをお伺いをいたします。
 まず、1点目は、しそう子ども指針が定めます3歳からの全ての子どもに対する教育を確保するため、3歳から全幼稚園への入園を認めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 二つ目、改訂幼稚園教育要領というのがございますが、その改訂のポイントとされました幼小接続の推進、あるいは特別な配慮を必要とする幼児への指導の充実、またその狙いや内容の改訂のところでは、健康、食育に関して規定がございます。学校教育の提供などによって、幼稚園教育の充実を図るべきと考えますが、いかがお考えでしょうか、お伺いをいたします。
 最後、三つ目、高速道路等沿線地域の振興についてということでお尋ねします。
 来る3月12日、播磨自動車道、播磨新宮インターから宍粟ジャンクションまでの間が開通をいたします。宍粟市もこの道路整備を契機に、播磨科学公園都市をはじめ多くのまちが通勤・通学先としての対象となり連携強化されるというふうに考えます。高速道路の沿線地域としても社会経済が発展するものと期待するところでございます。
 しかし、よく考えなければいけないのは、高速道路整備による社会的なメリットは、一律にもたらされるものではありません。地域によって人口の流出や企業の衰退など、デメリットが存在する事例があることも知られているところであります。そこで質問いたします。
 中国横断自動車道(姫路鳥取間自動車道)の整備と宍粟市の人口構造の変化、社会経済の変化などについて、どのように捉えておられるのかお伺いをいたします。
 また、宍粟市が発展する地域となるための方策、あるいは市民にとって有益な施策、そのようなものをどのようにお考えなのか、これを市長にお伺いをいたします。
 以上で1回目の質問を終わります。 ⇒続きはこちらから